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今回は何年か前にいらっしゃったカップルのお話をさせて頂きます。

以前、結婚式場で働いているときに出会ったカップルですが、結婚式場に新規で御来店頂いて結婚式を挙げにいらっしゃったのですが、会場を見学している時にひょんな事からお伺い出来たエピソードです。

そのカップルの新郎様から「実は僕たちは結婚式を挙げる事になったのは2回目なんです」とお話されたので、私は「どういうことですか？」と尋ねたところ、「5年前にも結婚式を挙げようとしてたんです」と告白されました。

事の経緯をお伺いすると、5年前に岡崎のある公園でプロポーズをして、彼女からOKをもらい結婚式場も決まったのですが、結婚式の2か月前に彼女が交通事故で重傷を負ってしまい記憶が全て無くなってしまったそうです。

医者からは記憶が戻るかもしれないしこのまま戻らないかもしれないと言われる中で、新郎様の家族からも友人からも結婚に反対される中、新郎様だけは記憶が戻る事を信じて献身的にリハビリに付きあったり昔の事を一生懸命語り掛けたりしたのですが、結局5年間記憶が戻ることはありませんでした。

でも新郎様は彼女の事が大好きで5年前の恋愛していた気持ちが忘れられなかったそうで、交通事故で子供が産めない体になってしまった彼女でもどうしても結婚したくて、家族の反対を押し切り2回目のプロポーズをしたそうで結婚する事が決まったそうです。

ここで感動的なエピソードなのですが、2回目のプロポーズも新郎様は思い入れがあって1回目のプロポーズをした岡崎の公園に彼女の事故後初めて連れて行ってプロポーズをしたのですが、事故以前の記憶が彼女には全然ないのに彼女が「ここに連れてきてくれたから、何となくプロポーズしてくれるような気がしてた・・・」って笑いながら言ったそうです。新郎様は「プロポーズをした事も言ってないのに不思議ですよね」って嬉しそうに教えてくれました。

本当に素敵なエピソードでした。